「…っは。」 白湯好きが目を覚ますと、目の前には映画などで見たことがある鉄格子があった。 あたりを見回すと、そこがレンガ造りの牢屋のようなものだという事を悟った。 汚いトイレ、やけにうすっぺらい布団。 あとは見渡す限りのレンガ、レンガ、レンガ、人。 …ん? 同じ部屋の中にもう一人倒れている。カウボーイハットに皮のチョッキ、ぼろぼろのジーンズのベルトには皮の鞭がくくりつけてある。 その時白湯好きの頭に思い浮かんだ言葉は。 「…インディー・ジョーンズ?」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 とあるスーパーの一角に、威勢のいい声がひびいていた。 「ほぉらみてください!この切れ味!これは新技術を元に製造した包丁で…」 この男、20台半ばのフリーター。明るい声とは裏腹に、今の自分に満足していなかった。 このままフリーターを続けていいのだろうか? 『ドカーン!』 その時、スーパーの壁が粉々に吹き飛んだ。 「はっはっは。」 落ち無しおじさんが現われた。 『ドスッ』 「ぞねん!」 実演男は刺身コーナーのフリーザーに叩き込まれ、気絶した。 「はっはっは。」 落ち無しおじさんは実演男をお姫様抱っこし、さっき破壊した壁の奥へ引っ込んでいった。 ありがとう落ち無しおじさん!僕もうなんだかどうでもいいや! |
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